3月19日■文化講座「博物館の父は飯田からはばたいたー田中芳男がねがったものー」(要申込)

講座

申込多数により当初予定していた定員を超えたため、同内容の講座を追加で開催することになりました。(3月7日14:00時点)。

追加講演のご案内 3月19日(日)午前10時〜11時30分 定員50名  

講師:青木隆幸 (飯田市美術博物館専門研究員)

日時:2023年3月19日(日)午後1時30分〜3時
会場:美術博物館 講堂

定員:50名(申込先着順)
申込:3月5日(日)午前9時30分から電話(0265−22−8118)で受付。
*聴講は無料です。

【内容】
幕末のパリで見た総合博物館を日本に創りだすことを夢とした田中芳男をとりあげます。「武」ではなく「知」で社会を改良しようとした飯田人ですが、根底には、動植物の命を見つめる感性を培った飯田の生活がありました。これまで語られなかった「はじまりの芳男」を尋ねる、これが本講座のテーマです。

3月11日■子ども理科教室「トリの指は何本?」(要申込)

講座

日時:2023年3月11日(土) 午後1時30分〜4時
会場:美術博物館 科学工作室

対象:小・中学生(小学校4年生以下は保護者同伴)
定員:10名(申込先着順)
参加費:100円
持ち物:マスク、水筒、タオル(手拭き用)
申込:2月25日(土)午前9時30分から電話で受付(0265ー22ー8118)

【内容】
トリの手はどこにあるの?指は何本あるの?ニワトリの骨格標本を作って調べてみよう!

こーとの神おーくるよ

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2月8日は「コト八日」の日です。飯田下伊那では、この日の前後に「コト念仏」や「大将荒神」、それらとセットで「コトの神送り」などと呼ばれる行事がおこなわれます。

4日におこなわれた上久堅原平の「コト念仏」は、3年ぶりの開催でした。地元の小・中学生6名が15時から20時にかけて、集落内の家、神仏などに念仏を唱えてまわりました。地域の人たちが、子どもたちに「寒いで気を付けてね」「もう少しだで」などと声をかける様子は心が暖まります。

また8日には千代の田力の「コトの神送り」を見学しました。田力では、隣の野池から笹竹を受け継ぎ、龍江の大屋敷との境まで送り継ぎます。昔は子どもたちだけでおこなっていたようですが、今は小学生に加えて、各家から一人ずつ出ています。

 

コトの神送りは、疫病など集落内の災厄を追い払う行事ですが、それらと向き合ってきたのは今の人たちだけではないことを実感します。

(民俗担当)

【春草展示複製画】ミニ解説③《黒き猫》誕生の道のり

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12月17日から、菱田春草記念室にて「落葉」から「黒き猫」へ―複製画で見る晩年の名画―を開催しています。
今回は晩年の名画《黒き猫》誕生の道のりを紹介します。


明治43年夏
第4回文部省美術展覧会の審査委員にはじめて任命される。審査委員に相応しい大作を出品するよう準備を始める。妻・千代をモデルに、和傘をさした女性のスケッチを何枚も描く(真夏の時期に行ったため千代は脳貧血をおこす)。本制作へ進むが、「着物の色が思ふ様に行かない」ため中断する。【雨中美人(未完成)】
その後、代わりに出品する小品に取り掛かるも、中断する。【黒き猫(未完成)】

9月30日
兄・為吉へ書簡で「出品画(雨中美人)は失敗」「小さき絹へ揮毫(黒き猫未完成)致し候得共是又同様失敗」「今更致し方も無之候」と出品断念を伝える。

10月初旬
友人の齋藤隆三に励まされ、新たに小幅1点の制作をはじめる。
10月5日には「小品壱点」を制作中で「出品致す覚悟」とパトロンの秋元洒汀へ書簡で伝える。

10月6日、8~10日は審査委員の仕事に出る。10月7日には「小幅未成」だが「両三日中完成の見込」「夜分にも執筆」して完成させようと思っていることを高橋錬逸宛書簡につづっていたが、夜中に長男が高熱で倒れる。

10月10日
「明日頃表具出来直に出品致し可申」と高橋錬逸に書簡で伝える。
つまり概算で5.6日ほどで小幅を描き、10日には既に完成して表具屋へ表装に出していたといえる。

10月11日
完成した作品を文部省美術展覧会に出品。【黒き猫】


《黒き猫》に対する春草の評価は「責塞ぎ」の「愚作」や、「駄作黒き猫」などと謙遜が甚だしいです。新たな挑戦を中断し、描きなれた画題で間に合わせる形で描いたためでしょう。しかし、もし未完成の2点で納得していれば、春草の集大成のような《黒き猫》はうまれなかったのです。琳派の造形美、院体花鳥画の気風、西洋美術の写実性が見事に調和しており、春草の研究の成果が詰まった、近代日本美術の代表作といえるでしょう。こうした様々な要件を経て、名画《黒き猫》は誕生しました。

菱田春草記念室 常設展示 「落葉」から「黒き猫」へ―複製画で見る晩年の名画―は2月5日まで。未完成作品2点と《黒き猫》の複製画を並べて展示しております。ぜひご覧ください。

(菱田春草記念室担当)

2月25日〜3月21日■美博スタッフの研究活動紹介

イベント

 

ポスター展示(美術博物館ロビー)
掲示期間:2月25日(土)〜3月21日(火・祝)

美術博物館職員、および当館と関連する団体や研究者の皆さんの調査研究活動の内容を、ポスター形式で紹介します。展示期間中、無料でご覧いただけます。

 

ポスター発表(美術博物館ロビー)
開催日時:3月4日(土)午後1時30分~3時

各分野の代表者が、ポスターの内容について説明します。聴講無料、申し込み不要です。

イベント開催時のチェックリスト(230304研究活動紹介)

2月25・26日■滝沢具幸(美術博物館館長)による 日本画実技講座(要申込)

講座

講 師: 滝沢具幸 (日本画家、飯田市美術博物館 館長)

日 時 :2023年2月25日・26日(連続講座)
25 日(土) 10時~16時40分、 26 日(日)  9時40分~16時40分

場 所: 飯田市美術博物館 科学工作室
対 象: 高校生以上の日本画初心者から経験者
定 員 20 名 ( 定員を超えた場合は抽選)
参 加 費 2,000 円(材料費別)

申し込み方法:郵送またはFAX 2月21日(火) 必着
※住所、氏名、電話番号、日本画経験の程度を明記

イベント開催時のチェックリスト(日本画実技講座 )

2月25日■星空観望会「冬の星座とダイヤモンド」(要申込)

プラネタリウム

日時:2023年2月25日(土) 午後7時00分〜8時30分
会    場:科学工作室(美博建物向かって右側の屋上階段から直接入室して下さい)美術博物館屋上
定    員:30名(申込先着順)
申    込:2月11日(土)9:30〜 電話にて受付(0265-22-8118)
持ち物:懐中電灯、お持ちの方は双眼鏡
参加料:無料

冬の星座が美しく広がり、そこには1等星が作る「冬のダイヤモンド」が輝きます。望遠鏡でオリオン大星雲やすばるなどの散開星団も楽しみます。

*雨天曇天の場合はお話しのみで終了もあります。

イベント開催時のチェックリスト(冬の星空観望会)