■広河原から甘利山山頂まで
広河原に駐車場があり、わずかの時間で山頂に立つことができる。山頂の一角にでると、灌木もなくなりレンゲツツジ一色となる。花の季節だとオレンジ色に染まるという。足下の岩石はほとんど安山岩だ。
一帯は巨摩自然公園特別保護地域に指定されて、ロープで立ち入り禁止区域が設けられたり、木道が設置されている。
山頂からは、展望がすばらしい。正面にはこれから登る千頭星山が大きくみえる。南方には櫛形山があり、笊ヶ岳なども確認できる。
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▲広河原のお花畑 |
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■千頭星山まで
山頂から尾根伝いに良い道がつづき、千頭星山へ行くことができる。道沿いはササとカラマツ植林地が主体だが、ササ原ではヤナギランが咲いている。
青木鉱泉へ下る道を分けると、周りは広々としたササ原となり、展望のきく気持ちのよい尾根道となる。御庵沢林道へ下る道を分けるとまもなく二等三角点のある山頂に着く。亜高山性針葉樹に覆われているため、展望はまったくない。
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▲千頭星山付近からみた鳳凰三山 |
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■大ナジカ峠方面の展望
山頂から大ナジカ峠をへて南御室小屋方面へいく登山道がある。これをしばらくたどり、急降下する手前の指導標から左へ入ると、足場はよくないが、西と南が開けた場所へでる。
ここでは鳳凰三山から夜叉神峠へ伸びる尾根が正面にみえている。この尾根の東斜面には崩壊地が多い。一番大きな崩壊地は、大ナジカ峠のすぐ西にある。この崩壊地を注意してみると、上部は白く、下部には帯状となった茶〜灰色の模様がみえる。白い部分は花崗岩で、茶色や灰色の部分は花崗岩や泥岩の破砕帯のようだ。
この破砕帯は糸魚川−静岡構造線そのものだ。この構造線が南北に走っているために崩壊地が多いわけだ。糸静線は正面の尾根を横切り、早川沿いを南下して、新倉でみごとな露頭をつくっている。
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▲糸ー静線沿いの崩壊地 |
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